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自己破産と住宅ローン

自己破産を決断する難しさ

自己破産をすれば、お金の問題に追われる人生にピリオドを迎えることは確かにできます。また精神的にも安定した生活を取り戻します。そのメリットは誰にでも理解できます。

ところが、実際の現場レベルになりますと「自己破産だけは避けたい」と言われるご相談者様の方はことのほか多いのも事実です。自己破産に抵抗を感じるお気持ちは誰にでも解ります。「お子様のためにも」「ご両親のためにも」「仕事上できない」「連帯保証人に迷惑をかけたくない」理由も様々です。

自己破産につきましてはご相談者様の現在の状況や住宅ローン以外の借入金の状況を把握しないとはっきりは言えませんが、自己破産をしなくても解決できるケースがあります。
任意売却を行なった後、残った借入金については金融機関との話し合いにより、無理のない、支払える範囲内で返済することも可能です。

自己破産を選ぶか否か?この判断を下すのは、任意売却後または競売後になります。最終決断を下すのは、ご自身になると思いますが、一人で考えず専門家に相談すべきです。一人で判断することは難しいと思いますし、すべきではないでしょう。

自己破産のデメリット

連帯保証人に迷惑がかかる。
自己破産後、約7年前後融資を受ける事が出来ない。クレジットカードを新しく作れない。
20万円以上の現金・動産が処分される。
特定の資格を必要とする職業につけない。
官報に掲載されるため、会社に知られてしまう可能性がある。

連帯保証人の問題

連帯保証人の問題は自己破産を考える上で一番大きな問題の一つです。自己破産をすれば連帯保証人には必ず迷惑をかけてしまいます。債務者の方は借入金の免責を得れますが、連帯保証人の方には免責がありません。

債務者の方の代わりとなり返済義務を継承することになります。また連帯保証人には一般的に一括返済の請求がなされます。一括で返済出来なければ連帯保証人の方も自己破産や民事再生の道を選択する以外になくなってきます。

自己破産を行なう際には、前もって連帯保証人と今後について入念に話し合う必要があります。大多数の方が連帯保証人は非常に身近な人です。問題を打ち明け、相談することを躊躇する気持ちは非常によく解りますが、早く打ち明けることが最大の誠意になります。
   

自己破産は任意売却の前?それとも後?

自己破産の手続きにかかる費用や時間の問題から基本的には任意売却の後に自己破産をします。自己破産の費用は債務者に財産があるのか?無いのか?によって大きく変化します。不動産を所有してると管財事件となります。

管財事件

管財事件として扱うか?扱わないか?の判断基準は各地方の裁判所によって異なります。一般的には20万円以上の財産というのが一つの判断基準だと思ってください。

管財事件になると、裁判所から破産管財人が選任されます。破産管財人は破産する方の財産(動産含)を売却・換金して債権者に配分します。管財事件になりますと、裁判所より自己破産の免責がおりるまでに半年~一年くらいかかります。また管財事件となるため、裁判所にかかる諸経費(予納金)も60万円~100万円くらいかかります。その他、弁護士費用も別途必要です。(最低でも40万以上)管財事件になってしまうと、とにかく時間とお金がかかります。管財事件になるか?ならいか?は財産があるか?ないか?です。
   

財産を持っていない場合

財産がないと判断されると、同時廃止になります。債権者に分配する財産がありませんので審理をして破産管財人をつけても意味がありません。一般的には3ヶ月程度で免責許可となります。裁判所の費用も2万円程度となり、手続きもさほど難しくはないのでご自身で自己破産の手続きをすることも可能です。
   

自己破産と任意売却を考えてるあなたに

自己破産と任意売却・自己破産と競売を比べて任意売却の最大のメリットは期間と費用負担が少ないことです。また引越し費用や引越し時期の交渉ができる可能性も残りますし、マンション管理費用等の滞納がある場合、債権者から捻出してもらえる可能性もあります。任意売却は可能性を多々残すことのできる売却方法です
   

個人再生法

個人再生手続きとは

個人再生とは、「債務者に破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあるとき」に債務者の申立てにより開始される手続きであり「小規模個人再生」または「給与所得者等再生に関する特則」の適用を受ける再生手続きの事をいいます。

この制度は、非事業者である自然人又は零細な個人事業主に利用しやすい制度を目指して設計されたものです。個人再生手続きは、破産手続き(清算型)とは異なり、債務の一部について原則3年間にわたり分割返済を行い、その余り債務を免除してもらうという制度です。(再生債務の総額が5千万円を超えないこと)

債務者の財産が手許に残される点で、破産手続きとは異なります。(再建型)
個人再生手続きには
①小規模個人再生 ②給与所得者等再生
この2種類があります。また、住宅ローンを有している債務者が住宅を維持したまま手続きを行うことができる住宅資金特別条項という制度もあります。
   

利用適格

個人民事再生手続きを利用するためには
①将来的に継続的又は反復して収入を得る見込みがあること
②給与又はこれに類する安定した定期な収入を得る見込みがあり、
 かつ、その額の変動の幅が小さいこと

以上が必要です。(変動の幅とは、再生計画履行中の収入の変動幅が年間に1/5を超えないこと)再生開始の要件も以上に準じて判断されます。

上記要件に欠ける場合には、申立ては棄却され、再生計画は不認可となります。上記内容のため、アルバイトやパート労働者であっても、場合によっては利用適格が認められる余地は残すものの、専業主婦や生活保護受給者は原則的には個人再生手続きを利用するのは困難です。

基本的な手続きの流れ

最低弁済基準額

●小規模個人再生手続の場合(住宅ローンを除く借金の総額)
100万未満
総額全部
100万以上~500万以下
100万円
500万超~1500万以下
総額の1/5
1500万超~3000万以下
300万円
3000万超~5000万以下
総額1/10

給与所得者再生手続きの場合

上記で計算した金額と、自分の可処分所得(税金や最低生活費を差し引いた金額)の2年分の金額とを比較して、多い方の金額。

住宅資金特別条項

意義

住宅資金特別条項とは「他の借金の支払いは困難な状況だが、住宅ローンだけは何とか支払って住宅を守り続けたい」という住宅ローンの支払いをして住宅を維持しながら、債務整理を可能にするものです。
   

住宅資金特別条項の類型

●期限の利益猶予型

一般弁済期間中に延滞していた元本・利息・損害金を支払って、一度喪失した期限の利益を復活させるもの。(民事再生法199条1項)この場合、未払いの元利金や損害金が多額に上ることが多いため、あまり有効な手段とは言えない場合が多い。
●リスケジュール型

住宅ローンの支払期間を延長するものです(民事再生法199条2項)。弁済期間は10年以内で、変更後の最終弁済期において70歳以下である必要があります。
●元本猶予期間併存型

リスケジュール型に、更に一般弁済期間の範囲内で元本猶予期間を設けるものです(民事再生法199条3項)デメリットとしては、猶予期間後の返済が大きくなることにあります。
●同意型

同意により、自由に返済条件を変更するものです(民事再生法199条4項)
   

巻戻し

住宅ローンの支払いが滞り、保証会社が保証債務を履行した場合であっても(代位弁済)そのときから6ヶ月以内に申立てがあった場合には、住宅資金特別条項を利用することができます。(民事再生法198条2項)
その後、住宅資金特別条項付の再生計画の認可が確定すると、保証会社による保証債務の履行はなかったものとみなされ、住宅資金貸付債権は、原貸主に巻き戻しとなります。
   
大分任意売却相談室
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